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ヒアリングで心情や仮説を発掘する | ヒアリング実践講座 第7回

ヒアリングで心情や仮説を発掘する | ヒアリング実践講座 第7回

深く知る

これまでの第四回〜第六回にかけて、ヒアリングの基礎部分について説明しました。
誘導せずに相手の話を受け入れ、話し始めで適切に話題を促し、信頼構築が出来たらいよいよ核心に迫ります。

ヒアリングでは“心情調査”や“仮説発掘”が得意だとお伝えしてきました。
それを引き出すための具体的な方法を3つお伝えします。

ただし、この3つだけやっても上手くいきません。
これまでお伝えしてきたことを行い体現していないと、心情を吐いてはくれません。
そこの部分は十二分に注意して下さい。

今回も第3回目の事例を用いて解説します。

ヒアリング調査のイメージをつかむ | 実践ヒアリング講座 第3回

「不」のつく日本語

対象者「やっぱり大変なときもありますね。」

調査者「そうした働き方をしていて不満に思うことはありますか?」
【不のつく日本語】【バクとした質問】

対象者「不満ですか??」

調査者「困ったこととか、不都合とかでも構いません。」
【不のつく日本語】

【不のつく日本語】とは、不快、不平、不満、不便、不自由、不条理、不利益などです。 不快に思っていたとしても、どのような不快なのかはきちんと精査して見てみましょう。それぞれ全く違うものなので一緒くたに扱わないほうが良いです。

人間は、必要とするものやポジティブなものよりも、不平不満の方が本音を言いやすいです。 不平不満の話しから本音を引き出せることはよくあります。

例えば、ある企業の社長に事業について聞くと色々な自慢が始まり問題ないように聞こえました。 しかし、「そんなに上手く言っていらっしゃるなら、困っていることもなさそうですね?順風満帆。何も問題はないようでうらやましい。」と聞いてみると「いやいや、これでも苦労はしているんですよ。」と、先ほどとはうってかわって色々な不の面もお話し頂けました。

事業やサービスを創る時は不平不満からニーズが引き出せるので、新規事業開発者やマーケティング担当者の方は必須のツールです。

対象者自身の新しい発見

対象者「そう。難しい課題で大変だったー。
ずーっと考え続けているのに中々上手くいかなくて、
でも〆切も迫ってきて、、バタバタしちゃった。」

調査者「もし仮に、そうした事態の時に願いを叶えてくれる
魔法のランプがあるとするならば、何を望みますか?
「こんなものがオフィスにあったらいいのに!」とか、
「あんな働き方したい」とかを一つだけ叶えてくれます。」
【新しい発見】

対象者「なんだろう、、、、難しい。。。(長考)」

調査者「・・・(黙っている)・・・」
【沈黙と間】

対象者「うーん。頭の良さとか(笑)いや違うなぁ。、、
あー、猫!とか。猫がいたらイイ!」

画像

インタビューを受ける対象者自身も気付いていない事を引き出せると、それがそのまま新しい仮説の発掘につながることが多いです。
例の中でもネコワーキングのコンセプトになるような新しい仮説になっています。(実際にあった話しです)

ご自身も気づいていないような事を引き出すのに有効なのは、相手の価値観を揺さぶるような質問です。

例えば「魔法のランプが1つ願いを叶えるとしたら何を望むか?」「一番◯◯だったのは何ですか?」などは使いやすいです。
とはいえ、一回のヒアリングで何度も使うと相手も疲れてしまいます。なので、この質問はヒアリング中に1〜2回が限度と考え、本当に大事な部分で使います。

この時にぜひ併用して欲しいのが「沈黙と間」です。
自分自身も気づいていないような事を話すには対象者が考える時間が必要です。
ここで沈黙に耐え切れずつい話してしまう人がいます。そうすると思考が分断されて折角考えていたことが霧散します。
相手の新たな考えを話しだすのを待つ場面ですのでここは耐えて下さい。

5W1Hのうなづき

調査者「猫?!!ですか?(身を乗り出す)」
【オウム返し】【関心】

対象者「そう。猫。」

調査者「オフィスにですか?」
【5W1H】

対象者「そう。」

調査者「なぜそう思うのですか?」
【5W1H】

対象者「2時間集中した後に、
ソファで猫を15分撫でたらもう2時間は頑張れる。
ずーっと集中し続けるのは無理。」

調査者「ナルホド。実際猫がいたら、
先日疲れたような自体になった時に何とかなりそうですか?」
【確認】

対象者「今より全然良くなると思います。」

調査者「なるほど。ちなみに家に飼うのではダメなんですか?」
【5W1H】

対象者「んー、恐らくダメですね。」

調査者「それはどうしてですか?」
【5W1H】

対象者「働いている最中に欲しいんですよね。
8時間集中しきれないから。」

調査者「ちなみに猫は何匹ぐらいのイメージでしょうか?
猫カフェ並?」
【5W1H】

対象者「いやいやそれじゃ仕事にならないので、
うちならせいぜい一匹二匹です。」

調査者「社員何名ぐらいでしたっけ?」
【5W1H】

対象者「十数人です。」

画像

【5W1Hのうなずき】とは、When/Where/Who/What/Why/Howで質問することです。実際には、いつ/どこで/誰が/何を/なぜ/どのように、という言葉での質問になります。

この質問は深堀りするのに使える便利な道具です。これ1つ覚えておけばかなりバラエティ豊かに聞くことが出来ます。

浅い内容についても聞くことが出来ますが、上記例のように深い内容についても聞くことが出来ます。 例の中では「オフィスに猫が居たらいい」という話に対して、その背景や思いを深く聞いています。 この情報は非常に大事です。

人はついつい結果だけを伝えることがありますが、その裏にある背景や文脈まで捉えないと、「欲しいって言ったから用意したけど必要としてくれない」という事が起きます。

「急いては事を仕損じる」「思い立ったが吉日」など揃えると矛盾した格言もあります。 これは背景や文脈が共有されていないので、一体いつなら急いでいいのか?あるいは、どのような時は急いではいけないのか?がわからない状況になっているのです。

こうしたことを防ぐために、相手が欲しいと言ったとしてもその確認や証拠集めが必要になります。 【5W1Hのうなずき】を使うとやりやすいのでぜひマスターして頂きたいです。

まとめ

  • 心情調査や、仮説発掘には十分な準備が必要。
  • 「不」のつく日本語を集めることで本音やニーズを引き出す。
  • 対象者自身の新しい発見を促すことで、仮説を発掘する。
  • 5W1Hのうなずきで、発掘した仮説の詳細や背景、正誤を確認する。

今回ヒアリングの手法をイラストで解説しましたが、これは著者の広瀬眞之介が開発したコミュニケーショントレーディングカードゲーム「ヒーローインタビュー」から引用しました。
ヒアリングの実践トレーニングも出来るカードゲームです。
詳細知りたい方はぜひ公式サイトまで。
http://www.hero.black/

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