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オウンドメディアの運営目標を考える

オウンドメディアの運営目標を考える

前回はコンテンツマーケティングの事例や目標設定の難しさなど概況をお伝えしました。コンテンツマーケティングとは市場づくりであり、そのための起爆剤と考えますと、目標はおのずと見えてくるものです。

今回は、オウンドメディア立ち上げにおける目標設定を具体的に考えてみたいと思います。

オウンドメディアにおける目標設定

オウンドメディアの期待値

前回、オウンドメディアの実際サイトについてご紹介しました。いずれも、自社サイトへのリードや問い合わせなど、具体的なビジネスへの導線増加を目指したものと見られる運営でした。

オウンドメディアを立ち上げ、コンテンツの更新を行い集客や送客の最大化を図る。もちろんECであれば「より購買見込のある送客」という質まで求められることになりますが、いずれにせよ、期待されますのは上図のような送客システムとしての効率運営といえます。

目標設定の例と考え方

目標

後述にさまざまな企業のオウンドメディアにおけるKPI(目標)のリンクを掲げました。おかれている状況や狙いなどによって、KPIも多様だということがわかるかと思います。

ですので、本節では目標をたてる考え方についてご紹介しましょう。

オウンドメディアを立ち上げるとき、上司に進言したり予算を確保したりするときに、とりあえずは目標を掲げると思います。その上で、その成果に見合う予算なのか、先行投資なのかという判断のもとにゴーサインが出ると思います。

ケース1:他社を参考にする

競合他社やサイトのトラフィックなどが同等とみられるサイトの数字を参考に、目標値を導き出す考え方。

イメージはしやすいものの、そもそも同等レベルで扱って良いのかという妥当性に欠けます。

ケース2:目標から逆算する

戦略ありきで「とりあえず年内に月間100万PV!」といった逆算からの目標設定です。たとえば、月間100万PVを目指すのであれば、デイリーで約3万3千PV。そのトラフィックをどこからどう持ってきて、予算はいくらかかって・・・、と計画だてます。

達成できればビジネス上とても有益ですが、基本的に達成しがたいオーバーな数字になりがちな傾向があります。

ケース3:現状資産から導き出す

たとえば、企業公式のTwitterアカウントにフォロワーが1万人いて、メルマガ読者が1000人いたとします。

それらの媒体で告知し、それぞれ1%の割合でURLをクリックしてきてくれるならば、配信した日は110人がまず訪れてくれるだろう、それを週1で行って440人、あとは検索などからも月間1000は本社サイトでも来ているな・・・、なので見込としては月間1500人くらいかな、と。

そして、毎月10%つづ増やしていく目標とするならば、1年後に4280人、平均1.5ページ見てくれれば、約6419PV、となります。

現実的な数字から導き出されるためチーム内で賛同が得やすい反面、成長率や前提が思い込みや希望的観測であることも少なくないのが欠点です。

大事なのは常に予測値を出して柔軟に修正すること

目標の建て方に正解はありません。しかし大事なことは、それらをしっかり数字で把握し、予測をし目標を柔軟に修正することです。

経営計画などと絡むときこそ、目標修正のアラートは早めに出すべきです。オウンドメディア運営は、SEOなどの外部要因や、記事更新のリソース確保に大きく左右されます。

それらリスクをすべて計画に盛り込むことは不可能です。それよりは、現実的な目標をたて、トレンドから常に予測値を把握して、軌道修正を迅速に行うことです。良くても悪くても、計画通りにいかないことがわかったならば、早めに対策を講じる必要があるはずです。

送客を目標にするにしても、「いいね!」クリックなどエンゲージメントを目標にするにしても、データから予測をたて、つねに先を見た運営をすることが重要です。

送客の事例ケース

ピンタレストの送客

ピンタレストは写真をメインとした海外のSNSです。楽天が2012年に日本円で80億円もの出資をしたことで、国内では注目を集めました。オウンドメディアではないですが、送客ということでは良い事例と思いましたので、ご紹介します。

ピンタレストのビジネスモデルは、ユーザーが投稿した写真からのリンクでECへ送客するというもの。そこから広告収入を得るモデルのようですので、送客は重要なゴールの1つと言えましょう。

>>次世代SNS企業のビジネス・モデル?ユーザ規模を急拡大しなくても売上を出すPinterestの秘密

SimilarWeb PROでは、発リンク(外部への離脱リンク)を調べることができますので、日本と海外のピンタレストを比較してみました(上図)。

SimilarWeb PROで見る限りは、国内のピンタレストは、出資した楽天への送客は成功しているとは言いがたい状況です。いっぽう海外では送客先の2位はECですので、うまく回っていると見られます。

この精度を上げることがピンタレストの舵取りとなるわけですが、たとえば、楽天の出店ショップで、キャッチコピー&ニコニコ!&特価!てんこ盛りの画像ではなく、おしゃれなシェアしたくなる画像を投稿してくれたら料率下げるよ!、楽天画像をピンしてくれたらポイント付与!などといった施策が考えられるでしょう。

オウンドメディアではありませんので、少々勝手は異なりますが、いずれにせよそういう施策を試行錯誤し、データを見て評価し、成果を最大化していく。そのような運営がオウンドメディアでは求められます。

運営指標チェックの基本操作

Googleアナリティクス

さまざまなアクセス解析ツールやソーシャル分析ツールがありますが、今回はGoogleアナリティクスの基礎をまずご紹介します。

すべてのページ

Googleアナリティクスでは、どのページが多くアクセスされたのかがわかります。

行動>サイトコンテンツ>すべてのページ を選び、プライマリディメンションに「ページタイトル」を選びますと、記事名がわかりやすくなり便利です。

項目名クリックでソート

レポート画面で表の項目をクリックします。すると、その項目で並べ替え(ソート)が出来るのです。

たとえば、「平均ページ滞在時間」でソートしますと、より長い時間読まれた記事がわかり参考になります。

ページの価値

コンバージョンや成果にどれくらい影響したのかを表す指標です。

目標設定していることが前提ですが、成果に貢献しているページやテーマの傾向がつかめれば、運営の参考になるはずです。

セグメント

グラフ左上のメニューから選択します。上図では「リピーター」(再訪トラフィック)が選ばれています。

セッションごとに特定条件でデータ抽出ができますので、たとえば再訪トラフィックに好まれている記事は何か、など分析が可能になります。

セグメントは独自に作ることもできます。オウンドメディア運営で独自の切り口で分析をしたいときなど、とても役に立つ機能です。

その他機能

あとは、期間を指定し前月、昨年同月など比較したり、絞り込んだりして振り返りをします。

多くの記事をようするオウンドメディアでは、コンテンツグループという、カテゴリーとは別のグルーピング機能があり、俯瞰して分析するときにとても役立ちます。

また、カスタムディメンションという機能を組み合わせますと、ライターごとの成果がわかるなど、使い込むほどに分析の幅が広がり、運営に役立つことでしょう。

まずは、これらの基本操作をマスターしてください。本寄稿でもおいおい便利な機能をご紹介していきますので、お楽しみに!

オウンドメディアにおけるKPI関連リンク

関連リンク

コンテンツ・マーケティングに注目が集まる中、オウンドメディアに関する議論や事例もだいぶ増えてきましたね。以下にまとめます。

・新たな層へのアプローチとしてのオウンドメディア運営。

>>Booklap笠井社長に聞く、スタートアップがオウンドメディアを効率的に運用する方法 | somewrite (サムライト)

目的は、現在のユーザーとは違う層の方へリーチするためです。

・シックス・アパート社の記事。つながりを重視する運営が興味深い。

>>【第6回オウンドメディア勉強会レポート】各社のKPI設定と計測、PVではなくエンゲージメントを数値化するには?などを議論しています - Six Apart ブログ

むしろ「ソーシャルでシェアしてもらう」、「RSS登録してもらう」、「FBでファンになってもらう」、「イベントに申し込んでもらう」といった、エンゲージメントにつながるアクションをKPIに設定するほうが多い印象

・アクセス解析でも有名なギンザメトリクスさんの記事。
 アウェアネスやコンバージョンなど、いくつかの指標をまとめて紹介しています。


>>コンテンツマーケティングの効果(費用対効果)把握のための指標 | GinzaMetrics

アウェアネスは、サーチでは、意図するキーワード(このキーワードをどう選定するのが大事)群における、”上位表示割合”や、”競合に対する勝率”はチェックすべきでしょう。

・リスクルさんの記事。アーンドメディアやペイドメディアとの比較も。事例が豊富。

>>オウンドメディア|国内11事例の分析で見えた成功パターンの4タイプ

1企業のオウンドメディアとしてはもっとも成功しているメディアのひとつと言えます。KPIがいろいろとあるなかで、そのアプローチや指標も設計が重要とわかるエントリーばかりですね。
ある程度チームで運営をしていくなかでは、こういった軸をしっかりとさせることは動きが取りやすくなる反面、機動力が落ちてパフォーマンスが上がらない可能性もあり、つねにその舵取りは細かくチューニンして進めていきたいものです。

・別の切り口で具体的にオウンドメディアの数字を試算されています。

>>オウンドメディアで具体的な数値目標とコスト設定に必要な考え方

最初のうちはコスト先行になりますが、今回の事例の場合、月間30万人の訪問者を達成できれば確実に単月黒字です。

まとめ

今回はオウンドメディア運営の目標の建て方とその結果を把握するためのGoogleアナリティクスの基本操作をご紹介しました。

  • 目標の建て方にはいろいろある。
  • すべてを計画に盛り込むことはできない。
  • 重要なのはデータから予測をして柔軟に対応すること。
  • Googleアナリティクスの基礎指標はしっかり覚えよう。

オウンドメディアは送客やエンゲージメントなど目的があって、その目的を達成するための数値目標があり、ただそれが妥当なのかはやってみないとわかりません。

しかし、ある程度運営しデータが溜まってきたあたりから、つねに予測値を算出し柔軟に舵取りをすることが求められます。

それなしには、たんに記事を追加するだけのルーチンワークになってしまい、読者もつかない、トラフィックが増えない、モチベーションが上がらない、といった悪循環に陥ってしまうことでしょう。

オウンドメディア運営には、まず適切な目標をたて内部統制をつねに柔軟に行うことが重要なのです。

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