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執筆スピードアップの秘訣

みなさんは、自身の執筆スピードに満足していますか? 「速く書けるようになって仕事の効率を上げたい」という想いは、すべてのライターが抱えているのではないでしょうか。特に、作業にあてられる時間が限られている副業ライター、主婦ライターの方にとっては最も大きな課題であると言えます。 今回はベテラン在宅ライターの片山雄平さんにお話を伺い、執筆スピードアップの秘訣を調べてみました。

執筆手順の改善でスピードアップ

――現在の執筆ペースを教えてください。

一日のうちで執筆にあてている時間はだいたい6時間、長いときは12時間近く書いていることもあります。そのあいだに、たとえば1,500字のコラムであれば平均8~10本のペースで書いていますね。ちなみに最高記録は一日20本です。

――では、片山さんが書くスピードを上げるために実践している具体的な方法をずばり教えてください。

最大のポイントは、執筆手順にあると思います。たとえば10本の依頼が来たら、まず10本分の情報収集と見出しの設定をまとめてやってしまいます。その作業が終わったら、今度はまた10本分の記事本文をいっきに書きあげるという具合です。

――情報収集をしながら見出しも考えてしまう、ということでしょうか。

そうですね。テーマに沿って情報収集をしていたら、書くべき情報や情報の重要度の順番がわかってくるので、そこで見出しをつけてしまうというイメージです。 また、テーマによっては情報収集をしなくてもだいたいの見出しがつけられるケースもあります。たとえばある薬をテーマに記事を書く場合には、「成分」「効果」「用法」「副作用」といった感じで、おおよそ見出しの予想がつけられますよね。そういった場合には見出しごとに情報収集をするという手もあります。

――そうすると、このタイミングで記事の構成を考えることにもなりますよね。

そのとおりです。見出しの設定は記事の構成を組み立てることと同じですので、記事の骨組みもこの最初の作業のなかで決定することになります。 ちなみに情報収集をしながら見出しをつけるときには、見出しごとに箇条書きで書くべき内容のキーワードを書くことがおすすめです。

――前半の作業にかける時間の目安はどのくらいでしょうか?

1,500字の記事10本分であれば、1時間半~2時間が目安ですね。

――この方法のメリットを教えてください。

最大のメリットは、モチベーションや集中力を保てるところですね。在宅でのライティングはモチベーションが大切な仕事だと僕は考えています。自宅にいるからいつでも休憩できてしまうし、作業ツールとなるパソコンは脱線の宝庫ですから(笑)。複数の記事を同時進行でまとめてやっていると精神的な負担感が減って、休憩時間をあまりとらずに集中して長時間執筆できるようになります。

またテクニック面でも、本文が速く書きやすくなるというメリットがあります。記事のテーマに関する全体像やポイント、キーワードが最初の段階で頭に入ってくるので、執筆中もスムーズに手が動くようになります。

――どのようにしてこの方法に行きついたのでしょうか?

僕自身も当初は集中力が保てず、執筆スピードに悩んでいたことがきっかけですね。記事も1本ずつ書いていて、1本書き終えたらいったんおしまい、という状態でした。そこで、仕事中に脱線したり休憩時間が長くなってしまったりする理由は何なんだろうと考えたとき、記事が1本完成するごとに達成感を覚えてしまうために一回の休憩時間が長くなってしまうんだ、という原因がわかったんです。情報収集、見出しと構成の設定、本文の執筆という一連の作業を記事1本単位でやっていると、モチベーションが保てなくなってしまうんですね。 それなら逆に、記事10本なら10本分の仕事が終わるまでは達成感を味わえないような方法を実践しようと思うようになり、今に至っています。

情報収集の工夫でスピードアップ

――手順内の各作業でもスピードアップの工夫をしていますか?

まず情報収集の段階では、必ず参照するWebサイトをいくつか決めています。もちろん検索エンジンも使いますが、情報ソースを探す手間を少しでも省くために、決まったWebサイトの情報を先に参照するようにしていますね。

――片山さんが「必ず参照するWebサイト」には具体的にどのようなものがあるのでしょうか?

辞書系のWebサイトが基本です。わかりやすい例でいえばWikipediaなどですね。基本情報が必ず書いてあることと、情報ソースに権威があることが理由です。そのような辞書系のWebサイトを3~4つほど、基本の情報源にしています。

――検索エンジンを使う情報収集でも何か心がけていることはありますか?

参照するサイトを検索結果から絞っていくことが大切だと思います。結果の一覧を上から全部見ていくと時間がかかってしまいますよね。 まずは検索結果のなかから、内容がわかりやすくまとまっていそうな簡潔なタイトルの記事を複数ピックアップします。ctrlキーを押したままクリックすれば、検索結果一覧を表示したまま別タブでWebサイトを開けるので便利です。次にWebサイト同士を比較します。今度は見出しだけを見て、参照しやすそうなWebサイトだけを残していきます。最終的に3~4つまで絞っていくとちょうどいいと思いますね。

――この方法のメリットを教えていただけますか?

これも僕自身の経験がきっかけなのですが、本文を書きながら情報収集をしていると、途中で情報が足りなくなり、書く手が止まってしまうことがあるんですね。そのたびに情報収集をする手間が増えて、書く速度が遅くなってしまいます。また情報収集をしながら本文を書くという方法だと、記事全体の構成が見えにくくなってしまいますから、本文の内容が重複したり文章の構成に無理が出たりして、記事のクオリティも落ちてしまうでしょう。 情報収集するときは情報収集だけやる、本文を書くときには書くことに集中する、ということが大切だと思います。もし本文を書いている途中で情報が足りないと感じたら、逐一追加で情報収集をせずに、また最初から情報収集だけまとめてやるようにしています。

ショートカットキーを駆使してスピードアップ

――次に、本文を書く段階で実践している方法を教えてください。

ショートカットキーは身につけるべきです。コピー、カット、ペースト、検索あたりのよく使うショートカットキーはマスターしておくとよいと思います。

よく使うショートカットキー
※Windowsのものを紹介しています。Macの場合は「Ctrl」ではなく「Command」を使用します。

■選択した単語、文章をコピーする
Ctrl+C

■コピーした単語、文章をペーストする
・Windows
Ctrl+V

■選択した単語、文章を切り取る
・Windows
Ctrl+X

■すべての文章を選択する
・Windows
Ctrl+A

■特定の単語、文章をページ内から検索する
・Windows
Ctrl+F

■ひとつ前の操作へ戻る
・Windows
Ctrl+Z

■新しいタブを開く
・Windows
Ctrl+T

知識を広げてスピードアップ

――そのほか、書く速さをアップするコツが何かあれば教えてください。

ライターとしての執筆スキルの向上はそのまま、執筆スピードのアップにつながると思います。たとえば僕も執筆速度が遅かったときは言い回しのバリエーションや語彙が少なく、表現の繰り返しを避けようとしたり文章のリズムを整えようとしたりときに代わりの表現が思い浮かばなくて、書く手が止まってしまうことが多々ありました。そこで日本語表現の引き出しを増やすために、ほかの人が書いた記事を見て、表現を参考にするようにしましたね。文章の剽窃(ひょうせつ)はもちろん厳禁ですが、いいなと思った表現はどんどん盗んでいけばいいと思います。

――執筆速度を上げるために実践している努力などはありますか?

案件を選べる場合には、さまざまなテーマの記事に積極的にチャレンジしています。知識の土台ができると、次に同じテーマで執筆するときに情報収集が楽になりますし、本文も書きやすくなります。 特に、知識の蓄積が執筆速度や記事の質にかかわるような分野を選んでみることをおすすめします。たとえば介護、保険、不動産あたりの分野ですね。エンタメなど流行に左右される分野の記事はどうしてもその都度情報収集が必要になります。一方で知識系分野の記事については、書けば書くほど知識が蓄積されるので、自然と執筆スピードもアップします。

推敲にかける時間を調整してスピードアップ

――案件を選ぶという話が出ましたが、案件の性質や方向性と執筆速度の兼ね合いについて考えることはありますか?

どのような案件においても、質は保つべきだと思います。記事の性質によって、速かろう悪かろうの文章が許されることはありませんからね。ただ、案件によって求められるクオリティを見極めることは大切だと考えます。僕の場合は、最終チェックの時間のかけ方に差をつけています。 たとえば依頼主様の意向で特に高品質の文章が求められている場合には、言い回しや表現を細かく推敲するようにします。逆に依頼主様から「品質は最低限でいい」と指定されているのであれば、誤字・脱字や表記ゆれなど基本的なチェックにとどめるようにするとよいと思います。

おわりに

執筆スピードアップに必要なものは、経験だけではありません。ちょっとしたひと工夫を加えるだけでも、執筆スピードは格段に上昇することでしょう。今回紹介したテクニックを参考にして、効率よく執筆活動に励んでいただければと思います。

著者プロフィール:西東 美智子
フリーライター(シュナスキー・ライティング)

広島出身。一橋大学社会学部卒業。大学事務、出版社編集部勤務などを経験し、YOSCAへのライター登録をきっかけにフリーランスライターとなる。現在もYOSCAのライティング事業にたずさわり、アート・エンタメ、教育、年中行事など幅広い分野を得意として、おもにウェブ上のコラムやニュース記事を執筆している。また、「鯉実ちと紗」名義で、小説や詩などの文芸作品を電子出版している。趣味は観劇、映画鑑賞、ヨガ。

インタビュー協力:片山 雄平
フリーライター

愛知県出身。大学在学中の2012年からフリーライターとして活動を始め、現在では株式会社YOSCAの編集スタッフとしても活動中。執筆にあたっては「スピード・高品質」を重視しており、高い情報収集能力や表現力からIT・エンタメ・保険・介護など、あらゆる分野の記事を手がけている。趣味は将棋、音楽鑑賞。

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