プレゼンをしっかり伝える為にはテーマは4つまでに絞ろう
世の中のダメなプレゼンテーションには妖怪が取り憑いています。プレゼン百鬼夜行はそんな妖怪の正体を暴き、お祓いをしていきます。
記憶が消えてしまったSさん
地方公務員のFさんは、地域住民向けの説明会プレゼンテーションの準備をしていました。地域の皆さんに新しい制度の説明をしなければなりません。
伝えたい項目を整理すると全部で8つの項目がありました。Fさんはスライドに1から8までの番号を振って、伝えたい項目をそれぞれ箇条書きにしました。
説明会プレゼンテーションは滞りなく終了。
後日、Fさんは説明会プレゼンテーションに参加した住民のSさんと話す機会があり、感想を聞いてみました。「最初の3つくらいは覚えているんだけれど、あとはなんだったっけ?」という話でした。
一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、六つ、七つ、「いっぱい」
Sさんが取り憑かれたのは「八つ目鰻」でした。アフリカのある部族は数を数える時に8以上は「いっぱい」と表現するのだそうです。
このことは、人が短期記憶で覚えられるのが7±2(5つから9つまでで個人差がある)だというマジカルナンバー±2の話からも納得のいくところです。
さらに数字だと7つ、文字だと6つ、単語だと5つと言われています。文章だったら4以下だろうと想像できます。
八つ目鰻の憑き物落とし
一、項目は3つに絞る
伝えたい項目を最も重要な3つに絞ってみましょう。優先順位をつけて、時には下の方から思い切って削除してしまうことも必要です。
二、上位の項目を考えてみる
どうしても削除できない時は、似たような項目をまとめられる、より上位の項目を考えてみましょう。
三、階層のレベルを合わせてみる
それぞれの項目のレベルが同じか見直してみましょう。誰の視点か、どういう切り口で書いているのかを見直すとレベルを揃えることができます。
次回
第3話は聴き手を惑わす妖怪「二口伝言」です。
「プレゼン百鬼夜行」及び「触善術」はフィクションです。実在の人物や団体などとは一切関係ありません。(by PreZenDou)