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色が人に与えるイメージと、その配色を考える|イラストの便利なコツ・小ネタ No.1

色が人に与えるイメージと、その配色を考える|イラストの便利なコツ・小ネタ No.1

 イラストを描くときにちょっと便利なコツ・小ネタなどをご紹介していきます。今回考えるのは、カラーイラストを彩るさまざまな色について。色の仕組みや配色について少しコツをおさえれば、イラストはぐっと印象が変わります。

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 例えば色を組み合わせた時、まとまりや調和を感じられる配色があります。まとまりのある色使いは人に安心感を与えてくれますよね。カラーイラストで配色に自信がないという方は、まず「まとまりを持たせる」という視点から配色を考えてみて下さい。色のまとめ方には何通りかの方法がありますが、ここでは基本的な4種類のまとめ方をご紹介します。

明度・彩度・色相・トーンについて

まず下のサンプルイメージをご覧下さい。色には「明度」・「彩度」・「色相」の3つの要素があります。

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「明度」とは、色の明るさ・暗さの具合を指します。明度を統一すると組み合わせる色がバラバラでも調和を感じられます。

「彩度」は色の鮮やかさの具合です。彩度を表したこちらのバーは右側にいくほど鮮やかな青になり、左側にいくほど色がくすんでグレー(無彩色)に近くなっていきます。

「色相」とは、赤・青・黄・緑など、色合いのことを指します。この色相を分かりやすく丸い形で表したものが「色相環」です。色相環をもとに、同一色相、または隣り合う色同士で配色をまとめると調和がとりやすくなります。

明度・彩度を組み合わせた色の雰囲気のことを「トーン」と呼びます。言ってみれば「色の調子」ですね。 このように色の3要素+トーンをそれぞれ基本にしてまとめた配色例が下のサンプルイメージです。

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色の対比と同化について考える

色はきっちり見え方が決まったものではなく、周囲の色の影響を受けて印象が変わります。例えばこちらのサンプルをご覧下さい。

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複数の色を見るとき、色と色がぶつかり合って互いの個性を際立たせることがあります。これを「色の対比」といいます。サンプル上部の比較画像では、真ん中に配置されたグレーは左右どちらも同じ色です。 ところが周りに接している色が黒か白(ここでは薄いグレーを使っています)かによって明るさが変わって見えています。これは「色の対比」が原因で起こるものです。ちなみに明度対比は有彩色でも起きます。

対比とは逆に、色同士がどちらかの色に近づいて、似たような色に見えてくることを「色の同化」といいます。サンプル下部の比較画像をご覧下さい。左右どちらも同じ黄色を並べていますが、オレンジ色の模様が入った黄色はよりオレンジ色に近くなり、緑色の模様が入った黄色はより緑色に近くなって見えます。

色の同化は図柄が細かい時などに起こりやすい現象です。また、色同士の明度差、彩度差、色相差が近いもの同士だとこの現象が起こりやすくなります。

具体的な配色例を考える

色には3つの要素があり、また色は互いに影響し合う性質があることを踏まえつつ、今度は色彩の心理についても考えながら実際の配色例をご紹介していきます。 色にはそれぞれ人に与える心理イメージがあります。例えば赤は炎と血の色。この色を配色に取り入れると情熱や闘志を演出することができます。一方、青は水のイメージカラー。涼しさ、冷たさを演出するのに向いています。

下のサンプルイラストをご覧下さい。

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紫は上品さと権威を象徴し、妖艶さや神秘的なイメージを演出する効果があります。豪華なイメージを演出したいときはこの紫を基調に、黒、濁色の黄(金色を模した色)を加えて配色してみて下さい。黒には全体を引き締める効果があります。さらにこの配色に赤紫を加えると、微妙なバランス感覚が生まれ、贅沢な演出につながります。

楽しさや親しみやすさを演出したいときは、オレンジ色や黄色を基調に配色してみて下さい。一般的にオレンジ色には陽だまりのように暖かで、明朗快活なイメージがあります。また、黄色はポジティブで好奇心をかきたてる色です。子供の玩具やファンシー雑貨、お菓子などによく使われる配色です。

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ナチュラルで清涼なイメージを演出したいときは緑色を基調に配色してみて下さい。緑色は自然界で最も多く目にする色です。安らぎ、癒し、また新鮮さを表し、リラクゼーション効果もあります。この配色にオレンジ、黄色、黄緑色を加えると、ナチュラルな豊かさを演出することができます。

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他にも、可憐であどけない印象を持たせるピンク色、アースカラーの代表的存在で円熟みや重厚感、渋さを演出できる茶色、清らかでピュアな演出効果が出る白など、色には人に与えるそれぞれの印象があり、これらを組み合わせイラストに取り入れることで、表現したいイメージを操作することができます。

自然界の配色を見てみる

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フリー写真サイト『photo AC』より

配色を理屈だけで考えていじっているうちに、煮詰まってゴチャゴチャになってしまうことがあります。私もよく悩んでいます。こんな風に困ったときは自然界を見渡してみて下さい。海のグラデーションや夕焼けに染まる空の景色など、自然の創り出す色使いはどれも美しく、配色のヒントになるものがたくさん隠れています。 世界の民族衣装の色彩も、自然界から取り入れたと思われる配色が多く見られます。アマゾンなど赤道付近で暮らす人々の色使いを見てみると、とにかく多色使いで非常に鮮やかです。南国一帯は自然が豊富で植物がみずみずしく、動物もそれらを模して鮮やかな色で擬態している、その環境が現地の人達の配色センスに影響しているのではないかなと、個人的に考えています。

街を見渡してみても昔の名画や映画を見ても、日常は美しい配色で溢れています。色々なものに触れて観察しながら、自分の配色を楽しんでください。

今回のまとめ

  • イラストにおいて色彩は大切な要素のひとつです。色の仕組みや配色について少しコツをおさえれば、イラストのクオリティは大きく上がります。
  • 色には「明度」・「彩度」・「色相」の3つの要素があります。そして明度と彩度を合わせた「トーン(色の調子)」があります。これら4つの要素をもとに色をまとめると調和が生まれやすいです。
  • 色は互いに影響し合う性質があります。色同士が互いの個性を際立たせ合うことを「対比」、色同士が混ざり合って似たような色に見えてくることを「同化」といいます。日常的に起きている色のトリックを観察してみてください。
  • 色にはそれぞれ人に与える心理イメージ効果があります。この効果をイラストに取り入れることで様々なイメージを表現することができます。
  • 配色に困ったときは周囲を見渡してみましょう。自然界にも、何気ない日常生活の中にも、美しい配色はたくさんあります。

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