働く場所が変わる!テレワーク、リモートワークとは?

働く場所が変わる!テレワーク、リモートワークとは?

テレワーク、リモートワークという言葉を新聞やTV、インターネットで、頻繁に見かけるようになりました。今回はテレワーク、リモートワークそれぞれの解説と、両者の違い、事例の紹介をします。

そもそもテレワーク、リモートワークとは?

テレワークは、一般社団法人日本テレワーク協会のHPより引用すると、“テレワークとは、情報通信技術(ICT = Information and Communication Technology)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のことです。”とあります。

テレワークのテレは、電話のtelephoneの略ではなく、tele(遠い)を意味し、基本的には、企業に雇用された人が、企業の事務所以外で勤務することを指し、勤務場所によって、3つのタイプに分けられます。

1.在宅勤務型:自宅で勤務するタイプ。

2.モバイルワーク型:移動中、客先等でモバイルPC、タブレット等を利用して勤務するタイプ。

3.サテライトオフィス型:コワーキングスペース等、自社のオフィス以外のスペースで勤務するタイプ。

妊娠、出産、病気等で自宅で勤務する、会社の仕事を持ち帰って自宅で同じ作業をする、顧客回りの際にメールチェックする、出張先のコワーキングスペースで仕事の整理をする、これら全てがテレワークとなります。

リモートワークとは、テレワークより新しく、テレワークの新しい呼び方とも言えますが、テレワークは、企業の社員がオフィス以外で勤務する際に、自宅勤務の方は自宅のみ、サテライトオフィス型の方は特定の場所といったように、勤務地の制約が強い傾向があるのに反して、リモートワークは、これらの制約が緩く、自宅で勤務することもあれば、コワーキングスペースやサテライトオフィスで勤務することもあるのが、リモートワークです。また、テレワークは企業の社員である事が前提にありますが、リモートワークはフリーランス、コワーカーも含まれます。

公園のベンチやカフェ、駅、電車など、場所にとらわれず遊牧民(=ノマド)のように仕事をすることをノマドワークと言いますが、テレワークとノマドワークの中間がリモートワークといった感じでしょうか。しかしながら、テレワーク、リモートワーク、さらにノマドワークにも明確な定義がないので広義では同じものだと考えてもいいかと思います。

画像

事例紹介

総務省がテレワークの普及促進を目的として、テレワークの導入・活用を進めている企業・団体等に「テレワーク先駆者」「テレワーク先駆者百選」として公表していますが、この中から3社の事例を紹介します。テレワークを導入している企業には、IT関連企業が多くみられますが、業種が被らないよう、また企業の規模も大小と紹介します。
「テレワーク先駆者百選」取組事例(PDF)より抜粋

大同生命

画像

■事業内容:生命保険業
■対象者:本社:全職員、支社:全営業担当者
■実施日数:平均週3~4回
■テレワークの導入・拡大の経緯:
・ワークライフバランスの推進と生産効率の向上を目的として、2014年4月より本社職員を対象にITインフラを活用した在宅勤務制度を導入。 2015年9月には、十分な情報セキュリティ対策を講じたうえで、それまで対象外としていた「個人情報を取り扱う業務」も含む全業務に対象を拡大。
・顧客の利便性と事務品質の向上を目的に、2013年12月より専用タブレット端末を全ての営業担当者に配備。
■テレワークの概要・特徴:
(在宅勤務)
・部門サーバにアクセス可能なノートPCを貸与、自宅でも会社と同等の業務が可能な在宅勤務制度を導入。
・のべ200名以上が利用。うち、妊娠・育児・介護中の職員は50名以上となるなど、ライフイベントに関わる女性の継続就業を支援。
(タブレット端末)
・顧客へのコンサルティング、プレゼンテーション等に新端末によるワンストップ対応。書類記入・押印など手続時の顧客負担を軽減。
・申込手続データを端末から直接送信し、書面の確認や送付など中間事務を削減し、事務処理大幅軽減。
・移動時間等の有効利用や、必要に応じた直帰等の活用により、営業担当者の早帰りが実現。
■テレワーク導入の効果(経営にもたらした効果、その他効果):
・在宅勤務・タブレット端末の導入のほか、PCのシャットダウン・ビル消灯と連動した「リミット20」や、会議・電話・メールを効率化する「仕事スリム化運動」の推進など、労働時間の縮減と生産効率の向上に向け全社的な取組みを推進、2014年度一人あたりの月平均残業時間が、2008年度と比べ約55%減少。
・2014年度新契約高は2007年度以来の4兆円を回復、また、保有契約高も2008年度末以来の38兆円を回復するなど、ワーク・ライフ・バランスを充実させながらも生産性が向上。
・2015年に実施した従業員意識調査では、総合満足度をはじめ各指標が向上。平均勤続年数についても、2012年度末から「15.3年⇒15.8年⇒16.3年」と着実に伸びており、一連の取組みが就労意欲の増進等にも寄与。
・2015年12月以降、ペーパーレスを起点とした新しい働き方「DAIDO-style」を推進。在宅勤務やタブレット端末に加え、ノートPCや電子白版、スマホ等の最新IT機器をフル活用し、従業員の働きがいや生産性の向上をさらに加速させる取組みにつなげている。

株式会社ソニックガーデン

画像

■事業内容:オリジナルソフトウェアの開発、ウェブアプリの開発受託
■対象者:全社員
■実施日数:平均週3~4回
■テレワークの導入・拡大の経緯:
自社開発のバーチャルオフィスツール「Remotty(リモティ)」の運用開始とともに当ツールおよび各種ITツールを組みあわせ、オフィスワークと同等の環境を作り出すことに成功。
テレワークのインフラ充実で、オフィス遠隔地の応募者の採用が円滑になり、通勤圏の社員においても育児など各自の状況に合わせて在宅勤務を活用している。
■テレワークの概要・特徴:
オフィスに出社するかどうかを問わず、バーチャルオフィスツールRemottyにログインすることを出社としている。PC からログインして作業できる環境であれば自宅、コワーキングスペース、出張先、帰省先など場所に制約がない。また、業種による制約や週に何日までのような日数に関する制約もない。オフィスに勤務してもRemottyへのログインが義務付けられており、重要なコミュニケーションは全てRemottyを通じて行う。
オフィスワークとテレワーク間の情報格差がなく、対等な関係を構築している。
■テレワーク導入の効果(経営にもたらした効果、その他効果):
(採用)
テレワーク勤務を可能としたところ、テレワーク前提の応募者が増加し、最近では応募者の半数がテレワーク前提。また、地方在住の社員も半数近くになり、テレワークの導入によって優秀な人材を全国から採用することが可能となった。
(子育て等との両立) 
全社員の半数以上が小学生以下の子供をもち(すべて男性)、仕事と子育てを両立している。テレワークを活用することで、通勤時間を短縮し、必要に応じて家事や保育園への送迎などに有効活用することが可能。
(通勤コストの軽減)
時間的・体力/精神的・経済的負担の軽減。概算として、月間で社員一人当たり約3日分(1日8時間)の通勤負担が軽減。
(会議・情報共有の効率化)
日常的にオンラインで会議を行う。オフィスの会議室と異なり、人数や時間帯に制約がないため、空き状況の確認や予約、移動のための時間が大幅に削減。

佐賀県

画像

■事業内容:地方自治
■対象者:約4,000人
■実施日数:平均、月8日
■テレワークの導入・拡大の経緯:
平成20年1月から全国に先駆けて在宅勤務制度を導入。当初は育児・介護中の職員が在宅勤務の対象だったが、新型インフルエンザ業務継続計画策定を契機に、平成22年10月から誰でも実施できるよう見直すも利用者が少なく在宅勤務が浸透するには至らず。平成25年8月から、管理職を対象に週1回以上のテレワークを促し、県内外13か所のサテライトオフィスを設置し、テレワーク推進のための実証事業を一斉展開。平成26年10月からは、タブレット端末やテレワーク基盤を大幅に増強し、全職員を対象としたテレワークを全庁的に展開するに至る。
■テレワークの概要・特徴:
•テレワークを核としたワークスタイル変革を目指す。
•テレワークを核としたワークスタイル変革を通して、県民への分かりやすい説明や迅速な対応など行政サービス向上、災害時等の業務継続、業務の効率化、ワーク・ライフ・バランスの実現を目指す。
•テレワークの実施にあたって、育児や介護といった制限をなくし、「特定の誰かのためでなく、これからのふつうの働き方」としていく。
•全職員を対象に、在宅勤務、サテライト勤務、モバイルワークを実施している自治体は佐賀県のみ。
•手続面でも、特別な手続きをする必要はなく、所属長に電子申請してテレワークを可能とするなど、手続の柔軟性・迅速性に配慮。
■テレワーク導入の効果(経営にもたらした効果、その他効果):
(在宅勤務・サテライト勤務)
•仕事を何時までに完了させるという意識が高まり、効率が格段に上がった。
•出張の空き時間に最寄りのサテライトオフィスを活用し、職場に戻る時間を業務に充てることができた。
•育児や介護のために仕事を辞めずに済んだ
•災害時、幼稚園や保育園が休みになった場合、在宅勤務を活用することで仕事を休まなくて済んだ。
•台風や大雪によって、九州の公共交通機関が麻痺する中でも、テレワークを活用して業務を継続することができた。
(モバイルワークについて)
•現場でも保存した文書やデータを活用でき、また県民からの問い合わせにも詳しい職員とやりとりでき現場で解決できた
•災害情報を県のホームページに掲載する際、自宅からでも情報を掲載できるようになり、県民に迅速な情報提供が可能になった。

テレワーク、リモートワークの新しい勤務地 コワーキングスペース

画像

文中に、少し言葉が出てきましたが主にコワーカーが働く場所としてコワーキングスペースが注目されています。コワーキングスペースはコワーカーのみならず、テレワーク、リモートワークのワーキングスペースとしても注目されています。

コワーキングスペースに関しての詳しい記事はこちら

まとめ

今回はテレワーク、リモートワークに関して紹介してきました。事例からもわかるように、企業にとっても、社員にとってもメリットは大きいのですが、いざ導入となると、コンプライアンスや就業規則、運用規定、機密情報の漏洩対策、個人情報保護対策等のソフト面の対策とこれを遵守していくためのハードの整備が必要となり、企業規模にもよるとはいえ、多大な時間と労力、そしてコストがかかります。

特に心配なのは企業の機密情報の漏洩、個人情報の流出対策をどうするのかという点ですが、大同生命の例では、部門サーバにアクセスできる専用ノートPCの貸与を実施しており、誰がどのファイルに何時にアクセスしたかを管理することで、情報漏洩の危険性を回避する目的があると推察されます。また、ソニックガーデンにおいては、自社開発のバーチャルオフィスツールが同様の処理を行っているのではないかと思われます。

時代とともに働き方も大きく変わってきており、働く場所を自由に選択できることはワーカーにとってだけではなく、雇用する企業にとっても経営効率が改善される多くのメリットを生む可能性は高いと見られています。そのため、さまざまな制度設計が見直しを迫られていますが、大企業がそろそろその方向に舵を取り出しているのも事実であり、その牽引力を以って日本のワークスタイルが大きく変革する日も近いのではないでしょうか。

PR_infeed

PR_Relative

オウンドメディア運営会社の皆様へ

s

ページトップ