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働き方改革2年目。理念やシステム、ITを活用した大手企業の成功事例

働き方改革2年目。理念やシステム、ITを活用した大手企業の成功事例

株式会社リクルートジョブズは5月23日、都内で「HR Intelligence Forum Showcase Conference 2018」-ITを活用した「働き方改革」成功事例共有会-を開催した。

2017年から本格的に動き出している「働き方改革」。昨今、テレワークや副業といった働き方に関するワードがネットを賑わせている。早期から人材教育や社員満足度向上に着手している大手企業各社が、最新事例やナレッジを披露した。

マクドナルドの“ピープルビジネス”

第1部の基調講演で最初に登壇したのは、日本マクドナルド株式会社人事本部長の長敦子氏。「多様な人材に活躍してもらうためのEVP(Employer Value Proposition)」をテーマにプレゼンテーションを行った。

日本におけるマクドナルドの店舗数は約3,000店。これはアメリカに次いで世界2位の市場だ。年間の来場客は述べ14億人。その人たちにサービスを提供するクルーは約14万人となっている。

長氏によると、マクドナルドの創業者レイ・クロックは「マクドナルドはピープルビジネスである」という言葉を残したという。その言葉通り、同社は採用やトレーニングを最も重視。「クルーの日々のお客様への対応が違いをもたらす」と提言している。「私の先輩で50年近くマクドナルドの仕事に従事した人は、70%の時間を研修に充てると話していた」と長氏。

他社が真似できないマクドナルドの最大の競争優位性は、ハンバーガーやポテト、店舗運営のマニュアルなどではなく「ピープル」にあり、「おいしさと笑顔と 快適なひとときをすべてのお客様に」というミッションを実現させるには、このピープルビジネスが根底にある。

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飲み会代1人5,000円を毎月支給

ここ20年で社員数20人から8,000人超にまで拡大しているベンチャー企業の先駆け、株式会社サイバーエージェントには非常に興味深い人事制度が存在する。「社員同士の仲を良くすることに投資する。これを経営判断に入れていない企業が多い」と話すのは人事統括の曽山哲人氏だ。

同社は2000年に上場して以降、退職率が30%という年が3年続いた。そこで打ち出した施策が「飲み会代の支援」だった。1人あたり毎月5,000円。必ず同部署の社員と行くことが条件になっている。「昔は社員同士で飲みに行く風習が無かった。業績が伸びているチームを見ると飲み会やランチを頻繁に企画しており、仕事以外のコミュニケーションで信頼関係を構築していた」と曽山氏は語る。

社内部活動を立ち上げることにも着手。これも関係性の質を向上させることにつながっている。また、「自分たちに合う人を採用する」というのも同社の特色。曽山氏は面接官に対し、「採用基準は素直で良い奴だけ。自分が一緒に働きたいかどうかで選んで良い」と伝えているという。

曽山氏は「社員の力を活かすポイントは“言わせてやらせる”、“セカンドチャンスの事例”、“全体で聞いて個別対応”の3つ」とした。「言わせてやらせる」というのは、本人が会社に対して社内での転職や新規事業などを提案しやすい環境にし、手を挙げるハードルを低くすることだ。これによって同社は、この約10年で新たな会社30社を設立。売上1,000億円、営業利益100位億円を生み出した。

「セカンドチャンスの事例」は、挑戦した敗者にはチャンスを提供するということ。失敗に対するセーフティネットがどれだけあるかが鍵になる。「誰が挑戦して失敗して、その後セカンドチャンスを掴んだのかという事例が大事」と曽山氏は話した。

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創業100年の老舗旅館もIT化

第2部は株式会社リクルートジョブズの仲川薫執行役員がモデレーターとなり、株式会社オリエンタルランド人事本部キャストディベロップメント部の山田恭嗣部長、株式会社陣屋で女将を務める宮崎知子代表取締役、リクルートワークス研究所の城倉亮研究員の4人でパネルディスカッションを実施。

城倉氏は「急激に人手不足が進行している中で、ITによって効率化をしている企業が4割。6割は今後IT化を予定しているか、検討していない。ここに取り組む余地がある」と述べた。

神奈川県秦野市で創業100年の老舗旅館「鶴巻温泉元湯陣屋」を経営する宮崎氏は、倒産危機に直面していた同館をIT化によって黒字転換させた。業務改善のため、クラウド型ホテルシステム「陣屋コネクト」を独自開発。これにより、ICTを活用したデータ分析と接客の質向上が実現した。

「勘と度胸の経営から脱却しなければならなかった。従業員が頑張る環境を整えるためにITを導入した」と経緯を話す宮崎氏。顧客情報や売上なども一元管理し、すべての業務の効率化を図った。同館に経理部は存在しない。従来の業務は4分の1まで圧縮されているという。

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労働人口や若年層の減少が進む中、様々な立場の企業が働き方改革に取り組んでいる。企業理念の浸透、働きやすいシステム構築、ITテクノロジー。どの観点も人事に悩む企業の参考になるのではないか。

記事執筆:佐藤翔一

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